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ななぶろ(再)

お前がパパになるんだよ

さっそく7月の更新は飛ばしてしまいました。子供の面倒を見ていると必然的にスキマ時間は昼寝中か就寝後ということになるのですが、その間には家事もあるし、自分のこともしたくなる(主にツイッターを見る)ので結局ブログなどには手がつかなくなってしまいます。シンプル遅筆に加えてちゃんとPCでキーボードに向かわないと集中できない質なので余計にですね。

言い訳はさておき。7月となると、妊娠初期の(奥さんが)一番しんどかった時期が思い出されます。昨年の夏は乳児の世話と引っ越しで何かを振り返る余裕もありませんでしたが、今年はちょっと奥さんとも喋りながら、そのころ病院やら何やらで貰った資料など引っ張り出して振り返ってみました。

なお、以下のお話は2019年がメインつまりはビフォー・コロナが前提です。

妊娠は病気ではないが人類のバグである

何がしんどいって妊娠悪阻、いわゆる「つわり」であります。こればかりは人によるので無い人は本当に無いらしいんですが、奥さんの場合はこれがキツかった。立っていられない水も飲めない、電灯のあかりで目が痛い、全身の痛みと常に戻す直前のノドの感じ…インフルと二日酔いと船酔いが同時に来たような、曰く「人生で経験した体調不良が全部いっぺんに来た」と。

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妊娠記録アプリ「トツキトオカ」の体調記録。つわり、吐き気、腹痛などのアイコンが連なる

妊娠初期は2~4週間ごとに妊婦健診があるのですが、検査するたびにケトン体の値が高いと言われて即入院という時期がありました。最初の時は「命の危険が」とまで言われたほどです。悪阻での入院は保険適用なものの、全個室のクリニックなので夕方に入院して一晩点滴して翌朝早々に退院で追い出されるのにしっかり部屋代がかかるのがまあお金が掛かりましたが何より母体のためです。 

自分は仕事柄、昼すぎに出勤して翌昼前まで家を一晩あけるということが多く、まともに動けない奥さんを独り残して泊まり仕事に出かけていくのは心苦しいものがありました。家にいる間に家事のできる限りは済ませ、すぐに食べられるもの、レンジでチンだけで食べられるもの用意して出勤、体調が安定するまではその繰り返しでした。なにが食べられるかもこれまたその人次第、体調次第となるので、これは思考錯誤しながらアタリをつけていくしかありません。奥さんの場合はリンゴしか食えないみたいな時もありました。人によりけりが過ぎて何の情報も役に立たん、これが出産の時まで続くケースもあるといいますから、本当に気がおかしくなってしまいそう。どうにもならずお義母さまに来ていただいて一緒に居てもらったりもしました。

 7月いっぱいはそんな調子で、8月に入るとどうにか落ち着いて激しい運動はできないものの、一緒にゆかりんや奈々さんのライブに行ったりは出来るようになりました。(ゆかりんさんのライブは座って聴けるパートがあるので)

男には何が出来るのか

movies.yahoo.co.jp

 結局、男が奥さんの代わりに出産するということが(今のところ、通常の手段では)出来ない以上、子が生まれてくるその瞬間でさえ「俺には何も出来ない」という無力さと申し訳無さに涙を流すわけですが、逆に言えば「腹に抱える」以外のことは出来ます。とにかく夫婦のうち「どちらかにしか分からない」ことは一切なくしておかなければなりませんでした。奥さんが緊急入院となったとき、泊まりのセットを用意できるか?下着やタオルがどこに仕舞ってあるか、スキンケア用品やお薬はどれが必要か。恥ずかしながら、この時に初めてちゃんと把握したと思います。1人で買い物に行って料理を考えて、ということが身についたのもこのときです。結局奥さんのほうが買い物上手だからと回避していたのが祟りました。本当になにもかもだめ。

とにかく「身体が大変なのに頭まで使わせるな」ということです。

結局一緒にやったほうが楽しい

「楽しい」と言ってしまえるのが射精係でしかない男体のお気楽さではあるのですが。(少なくとも奥さんはキラキラ☆マタニティライフみたいな瞬間は1msも無かったんではないかと…)

当時の仕事上の立場、概ね窓際族といって差し支えない状態で、逆に家庭の時間が多く取れる上に年休も入れ放題というボーナスステージでしたので、その役得を生かして、妊婦健診は初回以外は全通、母親学級などもほぼずべて同行することができました。これから母体にどういう変化が訪れるのか、食生活はどうするか、産後の母体と赤ちゃんは…等々、母親教室とは言うものの、どう考えてもそれを支える側が把握しておかねばらならい事項が多すぎました。一応パパ向けのクラスもあるんですけど、沐浴の練習とか、よくある重りを身に着けて妊婦体験みたいなやつ。楽しいですけど、あれはマア意味ないですね。「中身が生きてる」ことの重みが全然伝わらない。

とはいえ疫病の収まりが見通せない現状、すべてを一緒にということが現実難しくなりました。検診の付添ダメ、入院の面会ダメ、立会出産原則禁止、母親学級や麻酔外来も、同行は多分ダメで、しょうがないっちゃあないんですが、とにかく母親だけで全部やって持ち帰れっていうのは、側で見てた身からしても無理すぎると思うのだけど……もしこれから2人目となったら、自分はどう寄り添えばいいのか。妊婦さんには厳しい時代になってしまいました。ただどういう形であれ、このトツキトオカを奥さんと一緒に頑張っておけば後生の良好な夫婦関係の礎となることは間違いないと断言できます。楽しいのは本当なので。

joshi-spa.jp

↑言いたかったことが大体描いてありました。